Facebookやインスタなどで知られるMeta社がTwitterとの対抗馬と目されるサービスThreadsを開始しました。
この記事では、Threadsと個人情報の扱い、安全性と危険性について解説していきます。
Threadsで多くの個人情報が抜かれる詳細について
Threadsで多くの個人情報が抜かれる詳細について解説していきます。
収集されるデータについて
App Storeによれば、収集されるデータは上記の通りです。
機密情報の定義としては、下記のようなものが具体的に挙げられています。
機密情報
- 人種・民族に関する情報
- 性的指向、妊娠、出産に関する情報
- 障がい、宗教、哲学的信念
- 労働組合への加入
- 政治的意見
- 遺伝情報、生体情報
インスタと連携必須
少なくとも2023年7月6日時点ではインスタとの連携が必須であり、Threadsというサービスの位置づけはインスタの一部という扱いとなっています。
Threadsのプロフィールからインスタアカウントに飛べる、Threadsとインスタの名前が同じなど、インスタのフォロワーに対してThreadsで繋がりやすい仕組みが多数があります。
このように、そのまま利用しようとすると、Threadsからインスタアカウントがバレる可能性は非常に高いため、運用には気を付けなくてはいけません。
Threadsでインスタバレしたくない場合の対処法としては下記の記事をご覧ください。
Threads(スレッズ)はインスタと連携必須でインスタアカウントバレるのか検証して解説
インスタとFacebookを連携しているとさらに身バレの懸念
Facebookは知り合いのある可能性のある人を表示する「知り合いかも」という項目があります。
この表示に選ばれる基準は共通の友達がいる、同じコミュニティに所属している、同じ写真にタグ付けされている、連絡先に登録されている、同じFacebookのグループに所属しているなどです。
Facebookとインスタを連携している状態で、そのインスタアカウントでThreadsに登録した場合、今後Facebookの「知り合いかも」にあたる機能がThreadsで実装された時にFacebookで繋がりのあるリアルな知人や友人が表示されてしまう可能性もあります。
匿名性が低い
取得情報が多いこと、インスタと同じアカウント名になること、インスタと連携必須であることから、Twitterと比較して匿名性が低く、Twitterのように気軽に愚痴を言ったり、趣味の活動をしたりといったことには向きにくい性質があります。
大きなデメリットのように感じますが、逆に言えばラインを超えた愚痴や誹謗中傷などは起こりにくい環境と言えそうです。
過去に大規模な情報流出で罰金約380億円のトラブルも
2022年11月28日にアイルランドの情報保護当局は、Meta社に対して個人情報を適切に扱わず一般データ保護規則に違反したとして約380億円の罰金を科すと発表しました。
この他にも、Facebookの利用者情報が不正に流出したことに対する集団訴訟など過去にThreadsでの運営であるMeta社は大規模な情報漏洩を起こしています。
このような裁判などに発展した事例が過去にいくつかあり、Threadsに関しても情報漏洩が起こる可能性は今後十分あり得るでしょう。
個人情報からリアルの知人や友人を繋げようとする傾向にあるという意見も
Twitterと比較してFacebookやインスタというMeta社のサービスは、様々な個人情報やコミュニティなどからリアルの知人や友人と繋げようとする仕組みが強いという意見が多いです。
特にFacebookは実名で交流するコミュニティであり、さらに「知り合いかも」という欄でリアルな知人と輪を広げさせようとします。
Threadsも同じMeta社のコンテンツであるため、実名指向が強く、インスタと同じネームでしかアカウント開設できないなど匿名性が低いサービスである可能性が高いです。
Twitterで自身のThreadsアカウントを紹介するのは薦められない
Twitterでもインスタでも同じユーザーネームで同じような活動をしているのであればその限りではありませんが、特にインスタアカウントがリアルでの繋がりを重視し、Twitterでは隠れてオタ活をしていたり、愚痴を垂れ流していたりするなどリアルでの知人に見せたくないような内容を書いていたりする場合は、TwitterでThreadsのアカウントを紹介するのはお勧めできません。
というのも、今後のアップデートや仕様変更によってはFacebookとインスタ、Threadsのアカウントが同じユーザーによるものだとバレてしまう可能性があり、それによって匿名性が失われる可能性があるからです。
つまり、ネット上だけでの活動のはずだったのに、身バレに繋がる可能性が出てくるということになります。
こうした理由から隠れオタクのオタ活や誰かへの批判などには向きません。
Threadsの安全性や危険性、個人情報の扱いについて
Threadsの安全性や危険性、個人情報の扱いについて解説していきます。
TwitterとThreadsのデータ収集項目の比較
収集されるデータに関しては下記のようになっています。
情報 | Threads | |
健康とフィットネス | ー | 〇 |
財務情報 | ー | 〇 |
連絡先情報 | 〇 | 〇 |
ユーザコンテンツ | 〇 | 〇 |
閲覧履歴 | 〇 | 〇 |
使用状況データ | 〇 | 〇 |
診断 | 〇 | 〇 |
購入 | 〇 | 〇 |
位置情報 | 〇 | 〇 |
連絡先 | 〇 | 〇 |
検索履歴 | 〇 | 〇 |
ID | 〇 | 〇 |
機密情報 | ー | 〇 |
その他 | ー | 〇 |
こうして比較してみると、財務情報、機密情報などかなり気になる項目がThreadsでは収集されることが分かります。
機密情報に関しては【収集されるデータについて】をご覧ください。
財務情報とは支払い情報やクレジット情報、購入履歴、クレジットスコア、年収や負債などを表します。
Threadsのユーザーネーム=インスタのユーザーネーム
Threadsのユーザーネームはインスタのユーザーネームと同じになります。
変更したい場合はインスタのユーザーネームを変えるしかありません。
また、Threadsのプロフィールやデータを削除するには、インスタアカウントを削除しなくてはいけないなど困った仕様となっています。
プライバシーポリシーに関して
ThreadsはInstagramの一部という扱いのため、インスタを含むコンテンツのプライバシーポリシーにThreadsも準拠すると考えられるでしょう。
プライバシーポリシーを確認すると、様々な情報の取り扱いについて詳細に説明されていることが分かります。
さらに、外部と情報を共有する際の規則もあり、広告、マーケティング、分析などに利用されることが多いようです。
他にも、法的要請への対応などにも利用されます。
Threadsの安全性・危険性についての結論
Threadsの安全性・危険性についての結論としては、情報をMeta社に抜かれたくない、情報漏洩が怖い、身バレに繋がる可能性を少しでも残したくないという場合はあまりお勧めできません。
ただし、インスタやFacebookをすでに利用しているのであれば、Meta社にすでに情報は収集されている可能性が高いので今更かもしれません。
少しでも安全に使うために
少しでも安全に使うために、インスタで別アカウントを新規で作成し、そのアカウントでThreadsを始めるといった方法があります。
Threadsのデータやプロフィールの削除をするには、連携しているインスタのアカウントの削除をしなくてはいけないため、そういった面からもメインアカウントとの連携はお勧めできません。
また、匿名性が低いということを理解した上で発言するようにする、リアルだと思って発言するようにすることで要らぬ炎上を避けることが出来るでしょう。
つまり、Twitterと同じ感覚で愚痴や文句を書き込むと、炎上に繋がる危険性もあります。
どういった利用に向くか
向く利用法
- インスタグラマーがThreadsも運用する
- リアルの知人や友人と繋がる
- 特定のユーザーの情報を見たい
- フォローしている人のハマっている趣味の世界などの情報を集めたい
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