先日ついにiOS15.4がリリースされました。それに伴い、日本全国のAppleユーザーが最新版iOSへのアップデートを開始しています。
以前のアップデートと比べて不具合などのトラブルが比較的少ないと言われている15.4ですが、調査の結果電子マネーへのチャージができない・ゲームがバグる・4000エラーなどの重大な不具合が大量に見つかりました。
今回はiOSの最新版の特徴や導入のメリット・発生している不具合の概要を徹底的に解説していきます。
Contents
現在大好評のiOS15.4
最新版の iOS 15.4は現在大人気で、Appleからの通知とともにアップデートをする人が急増しています。
特に追加された新機能の中では、マスクをつけたままでもFace IDを使用できることが特に好評のようです。
iOS15.4の新機能
この他にも、コロナウイルス感染に関する新機能や、アクセシビリティの追加など、ユーザーにとって実用的で優しい新機能が追加されています。
マスクのままでもFace IDが使える
iOS 15.4の最大の特徴は、マスクをしたままでもFace ID が使えることです。
対応機種は限られる
ですが、マスクを使用したままFace ID を使える機種はごくわずかに限られていて、近年発売された iPhone X や iPhone 11であってもこの機能を利用することはできません。
利用できるのは iPhone 12 からになります。
アプリ認証時には使えない
また、マスクをつけたままの状態ではアプリの認証に使うことができません。
一旦マスクを外しFace ID 認証を行うか、パスワードをまたは Touch ID を利用して手続きを行う必要があります。
顔を完全に覆い隠す仮面マスクは利用不可
また普通のマスクではなく、顔を完全に多い隠す仮面マスクなどは使用することができません。
マスクを利用したFace ID は特に顔の目の周辺を重点的に読み取るようになっていて、仮面マスクは目とその周辺を隠してしまうためです。
このため、目の形や動きを読み取ることを阻害する濃いフレームの眼鏡を着用している人や前髪がかかっている人は、マスクを着けたままのFace ID の認証がなかなかうまくいかないことがあります。
新たに100以上の絵文字が追加
最新版の iOS 15.4では100種類以上のユニークで実用性の高い絵文字が新たに追加されました。
絵文字
両手で覆い隠された顔
とろける顔
手で口を覆う顔
消えてなくなった顔
うるうるさせて喜ぶピエン顔
あっけらかんとした顔
海の珊瑚
妊娠した人
人を指差す手
両手で作ったハートマーク
何かを掴もうとする手
軽微なバグ修正
iOS 15.4では、今までにあったアプリの表示エラーや画面表示などの軽微な不具合が修正されています。
修正された不具合
・iCloud の写真やビデオなどのデータが同期されない不具合
・入力した数字の間に勝手にピリオドが挿入されてしまう問題
・Apple のブックアプリでアクセシビリティの音声読み上げ機能が突然終了してしまうバグ
SharePlayは、ビデオ通話アプリ FaceTime 内で通話している人と一緒に、音楽やビデオなどを視聴できる機能です。
最新版の iOS では、フェイスタイムで利用するSharePlayのセッションを、対応アプリのボタンをタップするだけで直接開くことができるようになりました。
オフラインでもSiriが使える
アップデート後の iOS では、オフラインであっても Siri を使うことができます。ですがオフライン版の Siri で聞けるのは現在の時刻と日付のみで、天気予報を聞いたり、インターネットを利用した情報を聞くことはできません。
AirTagのセキュリティ強化
物を紛失しないように持ち歩くスマートデバイス「AirTag」を利用した悪質なストーカー犯罪が世界中で増えていることを受け、Appleは「AirTag」と周辺アプリのセキュリティ強化を行いました。
今後はトラッカーのセットアップ時、全ユーザーに向けて、ストーカー行為をしないように注意喚起するメッセージが表示されるようになります。
ユニバーサルコントロールの追加
今までであればMacとiPhoneとのデータのやり取りは、有線のケーブルを繋いで行うか、クラウドやメールなどを利用してファイルをやり取りする方法しかありませんでした。
ケーブルで接続したり、いちいちアプリを開いたりと、データの転送は面倒くさいのが当たり前と言われてきました。
ですがこのユニバーサルコントロールを使用すれば、各種ファイルやテキストなどのデータをドラッグアンドドロップするだけで、直接 Mac から iPhone に送ることができます。
Macに入っているファイルが、マウスのドラッグアンドドロップで、画面のフレームをまたいでiPhoneへ移動するのです。
この機能はかつてないほどに画期的なもので、ガジェット系YouTuber の間でも大好評の機能となっています。
データの転送にかける作業時間は今までよりも大幅に短縮され、さらに効率的に業務ができるようになります。
ウイルス対策の強化
今回新たに、動画処理やファイルのダウンロードや、アプリの動作の際に発生する39件の脆弱性を修正しています。
新たにPS5のコントローラーに対応
iOS 15.4では新たに、 PS5の新型デュアルセンスコントローラーに対応しています。
iPhoneなどのAppleデバイスを使って、PS5や PS4からストリーミングされたゲームを、 PS5のコントローラーを使ってプレイすることができるようになりました。
緊急SOSの動作変更
今までの iOS のデフォルトの設定では、電源ボタンと音量キーのどちらかを5回連続して押すことで緊急 SOS 通報が発信できていましたが、今回からはデフォルトの設定の変更により、電源キーと音量キーのいずれかのボタンを同時に長押しするだけで SOS を発信することができるようになりました。
アメリカでは「TaptoPay」が利用可能に
TaptoPayは、日本でいうSuicaのようなもので、クレジットカードであっても、非接触式でタッチするだけで決済することが可能なサービスです。
アメリカで広く利用されていて、今回のアップデートでは iPhone に搭載されている NFC 機能を利用してソフトウェアの仕様を変更することで、非接触式の電子決済ができるようにしています。
EUのコロナワクチンデジタル証明書に対応
今回のアップデートからApple純正のヘルスケアアプリより、EU のコロナワクチン接種証明書のデジタル保存ができるようになりました。
このほか、コロナウイルス感染に関する情報やその他詳細な情報もヘルスケアアプリに保存できるようになりました。
その他の新機能
以下のような機能も新たに搭載されています。
その他の新機能
・iCloudキーチェーンにメモ機能が新たに追加
・スマートデバイスの管理アプリ「ショートカット」の通知をOFFにできる
・SafariのWebページの翻訳機能がイタリア語と中国語(繁体字)に対応
・Podcast App にフィルター機能が追加。エピソードを絞り込んで検索できる
・拡大鏡で iPhone 13 Pro とiPhone 13 Pro Maxでは、小さなものをより鮮明に見ることができる
・設定アプリに保存されているパスコードにメモを追加可能
iOS15.4の対応機種
iOS 15.4の対応機種は2015年にリリースされた iPhone 6S, iPhone 6S Plus 以降の Apple 端末と iPod touch 第7世代で、幅広いデバイスに対応しています。
次期 iOS の16では iPhone 6S 及び iPhone 6S Plus はアップデートの対象から外れ、サポートも終了する可能性が高いです。
iPadでは専用のOS、「iPad OS 15.4」がリリースされています。
以下は対応機種一覧です。
iPhone 13
iPhone 13 mini
iPhone 13 Pro
iPhone 13 Pro Max
iPhone 12
iPhone 12 mini
iPhone 12 Pro
iPhone 12 Pro Max
iPhone 11
iPhone 11 Pro
iPhone 11 Pro Max
iPhone XS
iPhone XS Max
iPhone XR
iPhone X
iPhone 8
iPhone 8 Plus
iPhone 7
iPhone 7 Plus
iPhone 6s
iPhone 6s Plus
iPhone SE(第1世代)
iPhone SE(第2世代)
iPhone SE(第3世代)
iPod touch(第7世代)
iOS15.4のリリース日時
2022年3月14日に提供が開始されています。
iOS15.4アップデート方法
iOS 最新版へのアップデートは設定画面の通知をタップして行うことができます。
iOS 15.4のアップデート手順を解説します。
設定を開き一般をタップします。ソフトウェア・アップデートをタップします。
ダウンロードしてインストールをタップします。ダウンロード後、iPhoneが再起動されます。
ようこそiPhoneへ の画面に移動したらさあ、はじめようをタップします。
iOS15.4で発生している不具合
今までのアップデートと比べて不具合がとても少ないと好評のiOS15.4ですが、調査したところ、重大な不具合が大量に見つかりました。
LINEが繋がらない・圏外になる
カナダの情報によると、iOS15.4にアップデート後、セルラー通信が途切れて圏外になり、iPhoneが使用できなくなるトラブルが発生しています。
iPhoneが圏外になり、LINEをはじめとした各種SNSも利用ができなくなっています。
また一部のSNSアプリでは、既読機能をオフにしているのにも関わらず既読マークがつく不具合も発生しています。
音楽再生時のタイムラグ・音が出ない・反応しない
海外のガジェット掲示板 MacRumors の投稿によると、音楽プレイヤーをはじめとした多くのアプリでラグが発生しており、音が出ない・タップしても反応しないなどのトラブルも起きています。
該当の不具合はiPhone SEの第1世代やiPadなどの旧式の端末で多く発生していて、iPhone 13などの最新機種では報告されていません。
Wena 3アプリにてSuicaのチャージが出来ない
Sonyのスマートウォッチ「Wena 3」のiOS版アプリにて、最新版の15.4へアップデート後、Google PayからWenaに内蔵されているSuicaへのチャージが出来なくなっています。
Google Payで支払うをタップすると、チャージ完了画面に遷移せず、金額を入力する画面に戻ってしまいます。
現時点では、修正版のアップデートが発表される見込みは全くたっておらず、最新版へのアップデートは慎重に行う必要があります。
画像を読み込めない
海外のガジェット専門サイト Piunica Web によると、画像の表示、ダブルタップのズーム・ピンチインピンチアウトが機能していないとの報告があがっています。
また一部ユーザーの間では、YouTubeのサムネイルが表示されないなどの不具合も報告されています。
勝手に再起動してLTE通信できない
アップデート完了後画面が突然真っ暗になり、勝手に再起動した後 LTE の通信ができなくなってしまうトラブルが発生しています。
このようになった時の対処法としては、以下のような対策を取ることが有効です。
対処法
・アクセスポイント(APN)の設定を確認し、モバイルデータオンオフを繰り返し行う
・SIM カードを一旦抜いてから起動し、電源を切ってからもう一度 SIMカードを入れて起動する
画面の色が全てピンク色になり、突然再起動するというトラブルがベータ版でも報告されていましたが、多少改善されてはいるものの、完全には直っていません。
Apple Watchに接続できない
とあるツイートでは、最新版の iOS にアップデート後「Apple Watch」との連携が解除され、Apple Watch OS を最新版へアップデートするように要求されるトラブルが発生しています。
このような場合には、直ちに Apple Watch OS の更新を行ってください。
また最新版 OS へのアップデートのためのデータが不足している場合は、 Apple Watch 内の suica の残高をスマートフォンに移したり、 Apple Watch 内のアプリを削除するなどの対策を取ってください。
グラブルがプレイできない
iOS 15.4のアップデート後のトラブルで特に深刻なのが、ファンタジーゲームアプリ「グラブル」のエラーです。
アップデート後にグラブルを開いてフルオートでゲームをプレイしたところ、描画演出がバグを起こしてキャラクターの画像が何重にもなって表示されたり、プレイ中のシーンでコマ落ちし、映像がカクついたりしてまともにプレイすることができない状態です。
グラブルユーザーの方は、18日のアップデートが公開されるまでは、最新版へのアップデートは待ったほうが良いでしょう。
YahooからSkyLeapにログインできない
SkyLeapは、グラブルを快適にプレイするために開発されたブラウザアプリですが、こちらの動作にも不具合が生じているようです。
とある Twitter の投稿では、Yahoo ブラウザを利用して SkyLeap にログインできないトラブルが起きたとしています。ですが Safari のブラウザで再度開いたところ、無事にログインすることができました。
Appleゲームセンターに繋がらない
ダウンロードしたゲームの管理などを行うApple公式のゲームセンターアプリへの接続にも不具合が起きているようです。
このような場合は、端末を再起動するか、アプリのキャッシュを消去するなどの対策が有効です。
デタリキZが開かない
iOS 最新版アップデート後、ゲームアプリ「デタリキ Z 」を開いたところ、タイトル画面の手前に表示されるローディングの画面でフリーズし、その先に進めない不具合が発生しています。
この不具合については、デタリキ Z の公式 Twitterからは特に発表はされていませんが、アプリや端末を再起動しても直らない場合は、Twitterを通じて、不具合の情報をどんどん運営に報告したほうが良いでしょう。
Face IDが反応しない
マスクをつけたままでもFace IDを利用できるのが今回のアップデートの最大の魅力となっていますが、マスクをつけたままの利用でFace IDがなかなか反応しないという声も多くあがっています。エラーの場合、以下のようなメッセージが表示されます。
目の周りを覆っているものを外してください
マスクを利用したFace IDでは、主に目の周辺を重点的に読み取るようになっています。
そんな中で特にエラーが発生しやすいのは、以下のような状況です。
エラーの原因
・メガネをかけている
・前髪が目にかかっている
・マスクを目の近くまで上げている
・サングラスをしている
ゲームの音が止まる
iPhoneでゲームをプレイ中、以前は他のアプリを開いていても、ゲームの音が引き続き再生できるような仕様でした。
しかし今回からの更新では、そのゲームアプリからの音声が再生されなくなったという声が上がっています。
こちらは仕様の変更によるものなので、App Storeのレビューを通じてアプリの会社に直接申し入れるしか方法はないと思われます。
タッチ操作の不具合
日本ではタッチ操作の不具合は報告されていませんが、アメリカの記事によるとスワイプやジェスチャーの操作時にラグが発生しているとの情報があります。
4000エラー
iPhoneのiOSのアップデートは、パソコン経由で行うことも可能です。
4000エラーとは、パソコンを使ってアップデートする際に表示されるエラーの番号が4000番台であることからつけられた名前で、このエラーが発生してしまうと最新版への iOS のアップデートができなくなってしまいます。
原因はいくつかあるとされ、そちらを解決することで無事にアップデートできるようになります。
パスコード・画面ロックをオフにする
4000エラーが発生した時に一番有効な手段です。
パスコードや画面ロックを一時的にオフにすることで、パソコンとiPhone間のアクセス制限が解除され、無事にアップデートを行えるようになります。
ここで注意しておきたいのが、ウォレットアプリなどの認証情報も一時的に解除されてしまうため、アップデートをする時に、一時的に行った方が良いでしょう。
パスコード削除の手順は以下の通りです。
設定を開きTouch IDとパスコードをタップします。パスコードをオフにするをタップします。
オフにするをタップします。
通常とは異なる方法で再起動する
端末を通常に再起動した場合ではデータやキャッシュなどが残ってしまい、完全にリセットされないことがあります。
そのようなことを防ぐため、電源画面からスクリーンをスワイプして再起動するのではなく、電源キーと音量ボタンを使用して強制的に再起動することをおすすめします。
動作ログなどを完全に消去して再起動するので、確実に端末の状態をリセットできます。
強制再起動の方法はiPhoneの機種により異なりますので、Apple公式サイトのトラブルシューティングから強制再起動の方法を確認し、実行してみてください。
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