質問への返答やプログラミング、論文の執筆などのマルチな機能を兼ね備えたAIチャットサービス「ChatGPT」が注目を集めています。
ChatGPTが答えられない質問があるのはなぜか、また最近の情報を踏まえた回答はできないのかを詳しく解説していきます。
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ChatGPTが分からない、知らない質問があるとは
引用元:ChatGPT
AIと聞くと、幅広いジャンルのどんな複雑な質問にも答えてもらえるイメージがありますが、実はそうではありません。
ChatGPTの能力が知られれば知られるほど、回答の矛盾や間違い、質問にこらえられないことが多くあることがわかってきました。
誤った答えを表示することがある
利用者が投げかけた質問に対して、明らかに誤った情報を回答することが多くみられています。
ChatGPTには莫大な量の情報が蓄積されており、その中から質問に応じて適正な回答をします。
しかし「質問の内容を正確に理解していない」または「蓄積された情報の中に適正な答え」がないと、誤った結果を出力してしまいます。
最近の質問には上手く答えられないことが多い
特に、最近の情報が必要な質問には上手く答えられないことが目立っています。
ここでいう「最近の質問」とは、近日中に新しく変化があったことやニュース、更新された情報を含む質問のことを指します。
一見して回答を表示させているように見えても、正しい回答を導き出せないことがあります。
応用的な質問には答えが出ない場合がある
例えば「日本語」で「日本で標高が高い山」を「順番に並べられるプログラミングコード」など、複合的でややこしい質問に対する回答で失敗することが多くみられます。
ChatGPTは日本語対応はしているものの、特に言語の壁は厚いようで、格段に精度を落としてしまう様子が確認できました。
知らない質問には誤った情報をまとめることがある
ChatGPTは正しい答えを出力できなくても、誤った情報を「あたかも正しいかのような文章」で回答を出力します。
質問者が正しい答えを知らないままChatGPTに尋ねてしまうと、誤った知識を習得してしまう恐れが危惧されています。
ChatGPTが分からない・知らない質問がある原因と理由
非常に高精度のAIとして注目を集めているものの、ChatGPTには正しく答えられない質問や答えが導き出せない質問もあります。
ChatGPTはなぜ誤った回答をしてしまうのか、その原因と理由を解説します。
学習されている情報・データが古い
そもそもChatGPTは、リアルタイムで新たな情報を更新し続けているAIチャットではありません。
そのため、過去に関する情報や質問には正確に応対する反面、今現在の質問に対しては曖昧な回答や誤った受け答えをするようになります。
言語によっては単語を100%理解していない
ChatGPTはもともと米国で開発されたため英語での運用には強いですが、英語以外の言語には対応しきれていない節が目に付きます。
特に日本における方言や口語には、誤った認識をして的外れな返答をすることが目に付きます。
また人名や地方の地名など、無数に名称があるものやマイナー・ニッチな情報にはめっぽう弱くなっています。
ChatGPTは最新の質問がわからないか
ChatGPTは最新・最近の質問に対して低感度な仕様になっています。
どの程度の新しい情報に対する応対ができないのかを解説していきます。
2022年現在の最近の質問はわからない
ズバリ結論からお答えすると、ChatGPTは2022年現在の最新情報は正確に回答することが出来ません。
理由はChatGPTに学習させている情報が2021年9月までの情報にとどまっているためです。
そのため、2021年9月以降に変化があったことには正しく答えられず、その当時までの情報で回答を行ってしまいます。
これにより「最近の質問」をすると、回答がおかしくなってしまう原因になっているのです。
2021年の情報で回答するので間違いに注意が必要
以上のように、ChatGPTが回答している返答の内容は2021年の情報を基にしているので、正しい答えを得ることは難しくなります。
しかしChatGPTのすごいところが、誤った情報であっても、綺麗な文章でアウトプットするため間違いに気づきにくいという難点です。
たとえば
正しい答えを知った上でChatGPTを使うなら誤った回答にも気づけますが、質問者が答えを知らないままChatGPTの回答を鵜呑みにすると、誤った知識としてインプットされてしまいます。
違和感ある文章ならば誤りにも気づきやすいですが、ChatGPTの知識にあるものを織り交ぜつつ、学習されていないことは上手にオリジナルで文章をまとめるので非常に気づきにくくなっています。
このような誤りを回答したり、便利かつ悪用もされやすいため、一部の企業や学校、地域ではChatGPTの使用を禁止する動きもあるほどです。
ChatGPTで正確に回答させるコツは
ChatGPTで正確な回答を得るためにはいくつかの抑えておきたいコツがあります。
しっかりコツを抑えても100%の精度ではありませんが、質問を正しい意図で認識してくれる可能性が上がります。
質問の方法を変えてみる
たとえば「日本の首都はどこか」が上手くいかなくても、「東京は日本の首都で間違いないか」といった感じで、質問の文章や方法を変えると上手くいくことがあります。
たった一文字変えても上手く反応することがあるので、文法を変えたり質問の切り口を変えて試してみましょう。
英語での質問がおすすめ
ChatGPTは元々米国で制作されたAIということもあって、英語への感度は高くなっています。
質問したい内容をあらかじめ英語へ翻訳しておいてからChatGPTに入力すると良いでしょう。
最新の情報を回答してもらえるAIチャットボット
前述通り、ChatGPTは今現在の情報を反映した返答を得ることはできません。
最新情報が知りたいのであれば、別のAIチャットボットを使うことも視野に入れましょう。
perplexityがおすすめ
ChatGPTとよく比較されるperplexityは、最新の情報を反映した回答が得られます。
基本的には英語対応がメインではありますが、使い方次第で日本語にも対応してくれます。
perplexityの詳しい使い方は以下の記事を参考にしてみてください。
Bard
対話型AIとしてGoogleがプレサービスを開始したBardに期待が集まっています。
2023年2月現在はテストユーザー向けに開放を行っていますが、「ChatGPTの後発となっていること」「Bardがご回答を発信した」などと騒ぎが絶えません。
これにより一般向けに公開されるのは、もう少し先になる見通しです。
Bradについての詳細は以下の記事で詳しくご紹介しています。
Google Bardはいつから使える?無料?詳細ついて解説
EdgeやBing
マイクロソフト社が運営するEdgeやBingに、ChatGPTをベースとしたAIチャットボットの組みこみが開始されつつあります。
こちらも先駆けて一部のユーザーでテストを行っており、近日中に一般向けに公開されることが告知されています。
マイクロソフトではサーチエンジン以外にも、近い未来にMicrosoft officeの各種アプリにも対話AIを導入することが示唆されています。
より身近になったAIが、利用者に様々な恩恵を与える日も遠くありません。
Bingの利用に関する詳細はこちらをご参考ください。
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