OpenAI・Microsoftが最新型のAI「GPT-4」を発表して以降、対話型AIや新規リリースのAIでGPT-4の対応が発表されています。
GPT-4ベース搭載のAIサービスのまとめ一覧を紹介していきます。
Contents
GPT-4がOpenAI・Microsoftから発表
2023年3月17日時点で最新のAIモデル「GPT-4」がOpenAIやMicrosoftから発表された詳細を紹介していきます。
GPT4の性能について
GPT-4の性能
- GPT3.5と比較して性能が向上。誤回答確率を40%削減し不許可な質問への回答率を80%現象させる
- GPT-3.5が司法試験下位10%程度だったのがGPT-4だと司法試験上位10%に組み込めるほどのパフォーマンスになる
- 英語以外の言語にも対応
- テキスト量がGPT-3.5の8倍以上になる(25000ワード)
- 主要プログラミング言語を全て搭載
GPT-4の性能は以前までのGPT-3.5や今まで多くのユーザーが活用していたChatGPTと比較すると間違いなく向上しています。
ChatGPT自体でもかなりの信頼性と正確性が話題になっていましたが、それでも使っていくうちに誤回答も多々ありました。しかし、GPT-4では誤回答が40%少なくなった他、司法試験や生物学オリンピックでも上位成績を収められています。
GPT-4とGPT-3.5の性能比較に関しては下記を参考にしてください。
GPT-4文章入力がGPT-3.5に比べて遅い原因と対処法を解説
すでに一部のサービスでは取り入れられている
3月14日にGPT-4が本格的にOpenAIやMicrosoftから情報が公開されて以降、既にGPT-4に対応しているAIの存在や、GPT4を取り入れていると告知する各種AIサービスが知れ渡るようになりました。
開発はOpenAIで、MicrosoftがOpenAIに出資している関係でMicrosoftがいち早くGPT4を組み込んだサービスを展開させている傾向にあります。
既に開発されていたBingAIでもGPT-4が使われていることが明らかになった他、ChatGPTでも月額会員である「ChatGPT plus」ユーザーはすでにGPT-4を利用できます。詳しくは下記を参考にしてください。
GPT4ベース搭載のAIサービスまとめ
GPT4ベース搭載のサービスを紹介していきます。
BingAI
性能や使い道
- Microsoftが「既にGPT-4に対応している」と発表があった対話型AI
- 長らく順番待ちのステータスで使えなかったのが徐々に浸透して使えるようになった
- 無料で使える
- GPT-4に対応しているおかげで他の対話型AIと比較しても正確性が段違い
- Microsoftに登録して順番待ちをするか一般公開されるのを待つだけでBing検索欄にて活用可能
- アプリからもブラウザからも活用可能(ブラウザはこちらです)
BingAIには既にGPT-4が搭載されていることが明かされています。
使い方は将来的にはBing・Edgeアプリの検索欄からチャット項目を開くだけで、調べものをしたいときに検索するついでにチャットでも回答を得ることができます。使いやすい上に情報の正確性も高く、現状の対話型AIと比べても抜群に高性能です。
インターネットの中にある知識を詰め込んでいるため情報のソースもチャットをしてすぐにチェック可能です。例えば、チャットで返答を貰ってチャットだけでは疑問が解消されなかった場合は、チャット付属のソースを確認したり、検索一覧に戻って自力で調べられます。
BeMyEyes
性能や使い道
- 視覚障害者・低視力をサポートするアプリ
- AIが画像から文字や見える情報を読み取り瞬時に発信させられる
- 送信した画像から様々な問いに回答してもらえる
- 万が一AIからの回答がなかったとしても通話ボランティアの手を借りてサポートを受けられる
BeMyEyesもOpenAIと提携していて、写真読み取り機能にてGPT4が活用されています。
写真を読み取ることでGPT4が写真の中に含まれている情報を識別し、その情報に合った回答を行います。例えば、購入してきた料理に使う具材を一覧で写真で提出すれば、「どのような料理が作るか」「その料理のレシピ」等が分析されます。
いち早くGPT-4の活用が可能になったアプリで、意図が「視覚に関する障害をサポートするアプリ」であることから、今後も各種障害に対応できるサービスとしてGPT-4が応用されることもあり得ます。
Tome
性能や使い道
- AIがPowerPointのようなプレゼン資料を作成してくれる
- ドキュメントやWord・Excelの情報をそのままコピーして貼り付けるだけでプレゼン資料が完成する
- サービス内通貨である「クレジット」の消費で活用できる
- クレジットは登録時に500クレジット貰えるのでその分までは無料活用が可能
Tome(こちらです)はプレゼンテーション資料作成に特化したAIサービスです。
プレゼンに記載したい情報を入力するだけでAIが適切なプレゼン資料を作ってくれますが、資料作成・処理の部分っでGPT-4が使われています。
性能が高いAIのおかげで実用性が高いプレゼン資料が出来上がる可能性が高くなっていて、作成された資料の修正・手付けが必要でないレベルにまで仕上がります。
Elicit
性能や使い道
- 論文サーチサポートAI
- 元々はGPT-3に対応して論文をサーチしていたのがGPT-4へとバージョンアップ
- 質問から論文を検索する際により広い範囲での論文検索が可能になる
Elicit(こちらです)とは、論文検索に特化したAIを利用しているサーチサイトです。
論文のワードを検索するだけでなく、例えば「わかめが持っている効能を教えてください」と検索すると、成分や栄養素に関連する論文が検索できます。GPT-4の場合は検索範囲がより広くなり、わかめの持っている効能や成分に関連づけた論文まで検索が行われます。
現時点でGPT-4に対応しているかは確認できませんでしたが、GPT-4対応は既に発表されているため将来的には確実にGPT-4にて検索が行われるようになります。
Cursor
性能や使い道
- プログラムを組むコードを表示してくれるIDE関連のソフト
- GPT-4対応でプログラミング性能がより高くなる
- GPT-4対応サービスの中では特にレスポンス・情報処理速度が速い
Cursor(こちらです)はプログラミングのコードを書くためのサポートソフトで、検索部分にてGPT-4が活用される見込みです。
現時点ではウエイティングリストが公開中のため一般ユーザーが活用するにはある程度の期間を待った上での活用になります。GPT-4が取り入れられればコード入力・検索がさらに早くなり、プログラミングサポート性能の向上が見込めます。
Speak
性能や使い道
- 英語学習アプリ
- AI講師という自分の英語が正しいかどうかをチェックしてくれる機能にてGPT-4が活用されていた
- GPT-4が正式に発表される2カ月前には試験的にGPT-4を導入していた
- 英語レベルが抜群に高くてフィードバックへの評価が特に高い
英語学習・英会話をサポートするアプリ「Speak」でもGPT-4が活用されていると発表されました。
既にAI講師機能にてGPT-4の性能を体験可能で、AIによって入力した・音声より読み込まれた英語を分析して、文法や語彙は間違っていないかを確認できます。
Duolingo Max
性能や使い道
- 言語学習アプリ「Duolingo」の新たなサブスクリプション
- ユーザーの間違いを指摘するスマート機能・対話型AIにて会話できるロールプレイングにてGPT-4が活用される
- 現在は日本で利用不可(英語圏内の人がスペイン語・フランス語を学ぶための機能として登場)
- 今後他の言語にも対応する予定
- iOS版のみ
言語学習アプリの「Duolingo」にて、Duolingo Superよりも上位のサブスクリプション「Duolino MAX」が発表されました。
GPT-4が使われていますが、日本では現在使えず英語圏内でのみのリリースです。また、学べる言語もスペイン語とフランス語に限定されています。
主にDuolingo内のキャラクターとの対話で「この部分がなぜ間違っているか」「正しい文章は何か」等がすぐにチェック可能です。
Microsoft 365 Copilot
性能や使い道
- Microsoft 365が連携
- WordやExcel・PowerPoint等に組み込まれる
- 「ビジネスチャット」機能でAIに命令を出し、プレゼンテーション資料や必要情報資料を作成する
- 今まで手動だった処理が自動で行われるようになる
- ライセンスや価格・導入時期は未定
まだ実装されていませんが、Microsoftが「Microsoft 365 Copilot」というGPT-4を統合したシステム開発を行っていると告知しています。
WordやExcel・PowerPointで様々な命令をAIに出せるようになり、例えば「資料を作って」「プレゼンテーションの情報を抽出して」「表やグラフを入れて」と今まで1から作る必要があった作業を簡略化できます。
今後数か月以内の実装を予定していて、現在では選ばれたモニターである20社のみ活用できています。
GPT4搭載サービスの比較表
サービス | 使用目的 | 現在の利用状況 |
Bing |
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BeMyEyes |
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Tome |
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Elicit |
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Cursor |
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Speak |
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Duolingo Max |
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Microsoft 365 Copilot |
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それぞれのAIでサービスの活用範囲が違うため性能に関する比較は難しいですが、共通してGPT-4が活用されているため、性能に関しては保証されていると考えて問題はありません。
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