今回のiOS14.5アップデート後に挙がっている不満の声で最も多いのは「バッテリーの消費が早くなった」ということではないでしょうか。
この記事では、iOS14.5アップデート後のバッテリー消費に関する不具合の原因と対処法について詳しく解説していきます。
iOS14.5でバッテリーの減りが早い理由
TwitterなどのSNSを中心に「アップデート後、充電があっという間に減ってしまう」という残念な意見が多数寄せられています。
過去のアップデート時とも比較すると、充電の持続時間に関する不具合はiOS14.5だけに限りません。
実はバッテリー持続時間に関する不具合は、新しいOSがリリースされる度に発生しやすい症状の代表です。
アプデ直後はデバイスの動きが不安定になりやすい
OSのアップデートというのはデバイスの中核をリニューアルすることです。
その言葉通り、精密機器の頭脳を調整するわけなので、アップデート後しばらくはデバイスの動作が不安定になりやすい傾向が強くなります。
症状は処理速度に出たり、挙動に出たり様々です。
デバイスそのものが不安定になれば動力源である充電の消費も早くなってしまいます。
こういった一時的な不具合は時間が解決してくれる場合も少なくありません。
iOSそのものの不具合やバグが原因
iOSは新しい機能をリリースする傍ら、前回リリースしたiOSのバグを修正するためにリリースすることもあります。
デバイスの使い方は千差万別なため、様々な要因が引き金となってプログラム作成者が予期せぬエラーやバグを発生させることがあります。
つまり、発表されたOSが、バグが絶対に発生しない100%の完成品であるとは言い切れないのです。
iOSそのものに問題や欠陥がある場合、利用者側からできる対処は多くはありません。
修正された新しいOSのリリースを待ちつつ、問題が大きくならないように使い方を工夫していきましょう。
アップデート直後はバッテリー状態が不安定になりやすい
前述した通り、アップデート後は内部処理の兼ね合いでバッテリーが著しく消費されやすい状態に陥る場合があります。
これは一時的な症状であり、数時間~数日で徐々に元の状態に改善していくことが期待できます。
また、稀に下記のようなエラー表示がされることがあります。
iOSをアップグレード中のためiPhoneは通常より多く使用されています。これによりバッテリーの持続時間に影響がある場合があります
このテキストが表示されたら「アップデートによる一時的なパフォーマンス低下」と考えられるので、特別な対処をせずに様子を見てみましょう。
iOS14.5でバッテリーの減りが早いときの対処法
iPhoneアップデート後、バッテリーの消耗具合に違和感を感じた際、効果的な対処法をご紹介します。
アプデ後充電の減りが早いときの対処法
- デバイスを再起動する
- 数日様子をみる
- デバイスの初期化
先にご紹介した通り、iOSそのものに問題がある場合は利用者側ができる対処法はあまりありません。
また初期化したからといって必ず問題が解決する確証もありません。
数日様子をみても改善されることがなければ、充電を極力減らさないようにデバイスを利用する手段を模索した方がリスクが低いためお勧めです。
iPhoneを再起動する
iPhoneを正常に動かすに欠かせない重要なOSをインストールした直後は、何かと動作が不安定になりがちです。
ここで最も手軽で効果抜群の対処方法がデバイスの再起動です。
インストール時、自動的に再起動されますが、改めてもう一度再起動をしてみましょう。
スマートフォンやタブレットに限らず、「再起動」はほぼすべての精密機器に対して有効な対処方法です。
バックグランドの上手くいっていなかった動作を初期化してくれる効果があるため、問題を解決に導いてくれるかもしれません。
数日様子をみる
iOSのバッテリー消費に関する不具合で、最も現実的なのが様子をみるという方法です。
繰り返しますが、OSは精密機器の心臓であり脳ともいえる重要な役割のプログラムです。
そのためOSに大きな問題が出てしまったら、利用者が対処できることは残念ながらありません。
数日様子をみても状態が改善しない場合はバッテリーを節約する方法にシフトチェンジしましょう。
筆者の体験談
iOS14.3のアップデート時、使用していたiPhoneのバッテリー消費が異常に早くなる不具合に見舞われました。
何もしなくても1分弱で1%消費するという症状に困惑したものの、とりあえず再起動をしてしばらく様子を見ることに。
すると不思議なことに翌日にはこの症状は自然となくなり、問題なく利用できるようになっていました。
初期化する
iPhoneの初期化をすることで改善の可能性があります。
ただし初期化は最終手段であり、文字通りiPhoneを工場出荷時の初期状態に逆戻しさせてしまいます。
初期化前にはしっかりバックアップをとり、データの保護を厳重に行いましょう。
確実な対処法ではない!
初期化したからといって不具合が必ず改善するとは限りません。
またデータのバックアップや復元の手間を考慮するとあまりお勧めな対処法ではないといえます。
実行する際はよく考え、慎重に行ってください。
iPhoneを初期化する手順
設定Appから一般をタップし、表示されたページ下部のリセットを選択します。
すべてのコンテンツと設定を消去を選択します。
次にポップアップでバックアップをアップロードしている旨が表示されますので、アップデートを完了してから消去をタップしましょう。
iCloud上にデータをアップデート完了後初期化が開始されます。
iPhoneの設定を変更してバッテリー消費を節約する方法
アップデートから時間が経過してもバッテリーの消費速度に改善の兆しが見られない場合は、充電を長持ちさせる工夫や設定に切り替えて次のアップデートに備えましょう。
設定を少し変えるだけで、電池の消費を簡単に節約することができます。
充電を節約する方法
- 画面の明るさの調整などの基本設定を調整する
- 不要な通信は最初から切断しておく
- バックグランド通信など、アプリの設定を見直す
低電力モードを活用する
引用:Apple公式サイト
バックグランド更新やメールの受信を一時的にストップし、バッテリーの維持を最優先にする「低電力モード」を活用すると簡単で便利です。
ただし、下記の機能に制限が発生しますので留意して活用してください。
低電力モードで制限される機能
- メールの自動受信
- Appのバックグランド更新
- 自動ダウンロード
- 一部のビジュアルエフェクト
- 自動ロックが30秒に
- iCloud写真
なお、バッテリー残量が80%まで回復すると自動で機能がOFFになります。
低電力モードにする手順
設定App内のバッテリーをタップし、低電力モードのボタンを緑に切り替えると機能がONに切り替わります。
画面右上の電池残量のアイコンが黄色に変わっていれば設定が出来ている証となります。
画面の明るさを調整する
すぐ実行できる対処法として挙げられるのが画面の明るさを見直すことです。
自動調節を活用することも良いですが、あまりに充電の減りが早い場合は手動調整にしておき、不便にならない程度の明るさをキープしましょう。
画面の明るさの調整は、電池の節約術として積極的に取り入れてほしい手段です。
充電消費が大きいアプリがないか確認する
バッテリーの使用率のログから「どのアプリが多くバッテリーを消費しているか」が確認できます。
当然これは、使用頻度が高いアプリ程割合が大きくなる傾向にあります。
つまり大して使っていないアプリが、バッテリー使用割合の上位に食い込んでいた場合、そのアプリの使用を控えた方が無難だともいえます。
Wi-Fi・Bluetoothを使用しないときは設定をOFFにしておく
Wi-FiやBluetoothを利用する環境下であればON設定で問題ありませんが、これらを利用しないときはOFFにしておきましょう。
Wi-FiやBluetoothが届かないにも関わらずON設定になっていると、iPhoneは接続できる電波を探そうと頻繁に検索を試みます。
この繰り返される検索で充電を大きく消費してしまうので、面倒でもこまめにON/OFFを切り替えましょう。
使用しないアプリの位置情報サービスをOFFにしておく
位置情報サービスとはデバイス使用者の現在地を示すサービスです。
これを活用した機能がGPSを用いた道案内アプリですが、この機能は常にONになっていると多大な充電を消費してしまうことで有名です。
バッテリーを節約したい場合は、使用時以外OFFにしておいて損はありません。
Google Mapなら利用時だけONへ切り替えるのも簡単
Appバージョンによって異なりますが、Google Mapは通常は位置情報を切断していても、ナビ利用時だけ自動でONに切り替えることが可能です。
一々設定Appに戻って設定し直す、という手間が省けて非常に便利です。
位置情報サービスをOFFにする手順
設定Appの中のプライバシーを選択し、位置情報サービスを選びます。
ページ先頭の位置情報サービスのボタンをグレーに変更することで一括設定することができます。
またアプリ個別に切り替えることも可能なので、用途に応じて選択してください。
不要な位置情報関連サービスをOFFにしておく
位置情報サービスを用いた各種関連サービスをOFFにすることで、充電の節約に役立ってくれます。
項目に分けて細かにON/OFFを切り替えられるので、自身で「この機能はいらないな」というサービスを選んでOFFにしましょう。
位置情報関連サービスをOFFにする手順
設定Appの中のプライバシーを選択し、位置情報サービスを選びます。
対象アプリ一覧の最下層にあるシステムサービスをタップします。
すると位置情報サービスを活用したその他のサービス一覧が表示されるので、あなたが不要だと感じるもののチェックを外してみましょう。
アプリのバックグランド更新をOFFにする
「Appのバックグランド更新」はアプリにアップデートが発生した場合、自動的にアップデートをしてくれる便利な機能です。
しかしアップデート時、データ通信が発生してしまうため多くのバッテリーを消費してしまうことになります。
充電を節約したいときには更新機能をOFFに切り替え、手動で任意のタイミングでアップデートするようにしておきましょう。
アプリは極力最新バージョンに!
このバックグランド更新機能もアプリごとにON/OFFが切り替えられます。
そのため使用頻度が高い重要なアプリはバックグランド更新を残しておき、重要度が低いアプリは手動更新にするというのも方法の一つです。
それというのも、アプリは極力最新バージョンにしておくことが推奨されており、アップデートを忘れていたばかりに「上手く起動できなくなった」というハプニングが起こりかねないのです。
アプリの管理も数が多くなれば大変なため、上手く機能を使い分けて活用しましょう。
アプリのバックグランド更新をOFFにする手順
設定App内の一般をタップし、Appバックグランド更新を選びます。
Apppバックグランド更新の項目を「オフ」に切り替えることでアプリの自動アップデートを防ぐことができます。
使用しないアプリのiCloudへのバックアップをOFFにする
AppleのクラウドサービスiCloudは、各種データのバックアップや統合管理に非常に活躍してくれる便利な機能です。
しかし、この機能もONにしておくと自動でデータの行き来が発生するため、通信量やバッテリーを消費してしまいます。
必要な機能だけ個別にONにすることも可能なので、機能を今一度見直してみましょう。
iCloudへのバックアップをOFFにする手順
設定Appから入り、デバイス使用者名が表示されたボタンをタップします。
次にiCloudを選択。
ストレージ管理されているアプリ一覧が表示されるので、優先順位が低いアプリの設定をOFFに切り替えましょう。
不要なアプリの通知をOFFにしておく
各種アプリの通知が届くということはその都度通信が発生している証拠であり、通信をするためにはバッテリーを消費する必要があります。
つまりアプリごとのプッシュ通知を見直し、不要な通知はOFFにすることだけでも電池の節約に繋がります。
通知のON/OFFはアプリごとに決められるので、利用頻度が高いものや通知が必要不可欠なものは残しておくことが可能です。
アプリの通知をOFFにする手順
設定App内の通知をタップし、通知通知を消したいアプリを任意で選択します。
該当のアプリ設定ページに移ったら通知を許可ボタンをグレーにすることでOFFに切り替えることが可能となります。
機内モードを活用する
機内モードをONにするとWi-Fi・Bluetooth以外の通信を自動でシャットアウトする効果があります。
つまり通知・着信・アプリの更新などの一斉を遮断してくれるので、その分通信を行いません。
通信を行わないということはバッテリーの節約に一役買ってくれるということに繋がります。
「今はiPhoneに触らない」というタイミングでは機内モードにしておくと、余計なバッテリーの消費を極力抑えてくれます。
ON/OFFの切り替えも簡単なので、シーンに合わせて使い分けてみると良いでしょう。
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