BeRealのヒットを受けTikTokから類似したアプリがリリースされました。
この記事では、TikTok Nowの詳細と安全性・危険性、利用する際の注意点について解説していきます。
Tiktok Nowの詳細について
Tiktok Nowは、友達と同じタイミングで写真や動画を投稿出来るアプリです。
若い世代でヒットしているBeRealと類似した機能を持つアプリで、友達と同じタイミングで毎日ランダムな時間に通知を受け取り、10秒の動画やその場で撮影したばかりの写真を3分以内に投稿するといったSNSアプリで、その日投稿するのもしないのも自由となっています。
ただし、その日の投稿をしないと他の人の投稿も確認出来ません。
Tiktok Nowは無料で利用出来るのか
Tiktok Nowは無料で利用出来るのかについて解説していきます。
今後、一部コンテンツが有料化する可能性も
2022年9月18日にリリースされたばかりのアプリなので、現時点では有料コンテンツもなく完全無料となっています。
今後、有料コンテンツやメンバーシップ、投げ銭などの一部コンテンツが有料化したり、有料コンテンツが登場したりする可能性があります。
また、広告の出稿などの機能も実装される可能性があるでしょう。
基本利用は今後も無料か
TikTokの基本利用が無料であることから、今後も一部コンテンツの有料化はあり得ますが、TikTok Nowに関しても基本的な利用は無料であると考えられます。
TikTok Nowの安全性と危険性について
TikTok Nowの安全性と危険性について解説していきます。
開発はTikTok Ltd.
開発はTikTok Ltd.です。
つまり、TikTokと同じ開発・運営会社であり、会社の本拠地は中国にあります。
セキュリティ
利用規約によると、本サービスの安全性、バグやウイルスからの隔絶性について保証を行わない、お客様が本サービスにアクセスするためのITシステム、コンピュータプログラムおよびプラットフォームの設定は利用者が自分の責任で行うことが記載されています。
また、プライバシーポリシーにおいて「お客様の情報の利用目的」をユーザーコンテンツ、メッセージ、関連メタデータを精査し安全やセキュリティを確保するためとしており、さらに「お客様の情報の安全性」という項目で、暗号化を行っていること、情報の安全性の保証は出来かねること、いかなる通信も利用者の責任で行うことを明記しています。
TikTok Nowでも流用されているTikTokのセキュリティの取り決めに関して、利用規約やプライバシーポリシーにおいてこのように記載されていますが、実際問題として、頻繁に情報漏洩のトラブルが発生していること、現在でも有名人や著名人のアカウント乗っ取りが頻繁にあること、裁判に発展したケースも珍しくないことから、セキュリティ面に関してあまり期待が持てないという印象です。
収集されるデータ
プライバシーポリシーにおいて、下記の情報が収集されることを明記されています。
収集されるデータ(プライバシーポリシー)
- プロフィール情報(ユーザー名、パスワード、生年月日、Emailアドレス、電話番号、プロフィールの写真)
- 設定した嗜好
- エフェクトを含まないアップロードコンテンツ
- クリップボードに保存された情報
- フォロー情報など
- SNSなど(Facebook、Twitter、インスタ、Googleなど)のアプリID、アクセストークン、参照URLなど(連携する場合)
- 広告ネットワーク、アナリティクスプロバイダ
- IPアドレス
- ユーザーエージェント
- 携帯事業者
- タイムゾーン
- 広告目的の識別子
- デバイスモデル
- デバイスシステム
- ネットワークタイプ
- デバイスのID
- 画面解像度、パターン、リズム
- バッテリー状態
- 音声設定、オーディオ接続
- デバイス間の活動、デバイスから収集される情報と利用者の関連付け
- 位置データ
- 支払情報
- 利用者の身元や年齢の確認(プロアカウント)
データの取り扱いについて
個人情報の保有期間は、法により請求される期間、その情報を保有する正当な事業目的がある限り保有すること、ビジネスパートナー、TikTokグループ会社、コンテンツモデレーション業者、測定業者、広告主、アナリティクスプロバイダと情報を共有すること、裁判所の命令に基づく場合も第三者に共有すること、企業の買収や合併により第三者に開示することが示唆されています。
このように、「その情報を保有する正当な事業目的がある限り保有する」となると、いくらでも理由付けすることが可能となりいくらでも保管期間を引き延ばせること、保有期間の具体的な期間がないことが懸念点です。
アプリによっては情報開示に中国の法律、規制などで第三者に開示することがあると示唆する文言がプライバシーポリシーに盛り込まれているケース(上記の関連記事)もありますが、TikTokに関してはこの点を明記されていません。
しかし、実際問題として複数の裁判などのトラブルが発生していること、諸外国の軍人や公職の利用禁止されていること、政府に対して情報開示されている旨が何度も報道されていること、昨今のアカウント乗っ取りの頻発などから考えると、セキュリティ面やデータの取り扱いが杜撰であるといった印象が強くなってしまいます。
情報の保管場所について
TikTok NowのApp Storeページによると、このサービスのプライバシーポリシーや利用規約はTikTokに準拠すると判断出来ます。というのも、TikTok Nowのページに案内のあるプライバシーポリシーや利用規約がTikTokに繋がっているからです。
なお、このTikTokのプライバシーポリシーによると、シンガポールおよび米国に所在するサーバー上に保管されるとのことです。
このプライバシーポリシーが2022年4月8日に更新されたものであるにも関わらず、新たに問題が発生したり、2022年6月29日にアプリストアからの削除要請がされたり、情報の保管場所がアメリカであっても個人を特定出来る情報を米国から違法・秘密裡に中国に転送したことで集団訴訟されたりと、情報の管理を中国以外で行っているから開示されていないといったことはないと判断出来ます。
おそらく情報の管理を海外で行ったとしても、その企業が中国で運営されている限り、中国の法律に従わねばならず情報が中国政府に流出するリスクとなり得るということでしょう。
TikTokのアプリストアからの削除要請がアメリカで行われたが日本はどうなるのか解説
TikTokで個人情報の流出のトラブルが多発
TikTok Nowと同じ開発・運営会社であるTikTokでは、2022年に多くの著名人や有名人、インフルエンサーのアカウントの情報流出・乗っ取りが問題となっています。
同運営であるTikTokでは、これ以外にも様々な問題が起こっており、訴訟問題が起こったことが何度もあること、同運営であることからTikTok Nowに関しても安心出来ないことから、情報の保護に関しても安全とは言えないという判断です。
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安全に使う前提なら避けるが吉か
TikTok Nowで全く個人情報が漏れずに期待するのは難しいと考えて置いた方が良いでしょう。
特に情報が漏れるのが心配といった人や、職業が自衛官や公職それに関係する職業に就いている、そういった職業に就いている近親者がいる、研究職や開発職、大学で最新の研究をしている学者や学生といった立場の人は利用を避けることをお勧めします。
安全性を考慮するならBerealがおすすめ
TikTok Nowは、BeRealの完全な後追いなので、似た機能を持つアプリを利用したいのであれば、本家本元であるBeRealを利用することをお勧めします。
BeRealはフランス製のアプリなので、ネットリテラシーを守って利用すれば情報の開示がされるなどのリスクが少ないと考えられるでしょう。
Tiktok Nowを安全に使うための注意点
Tiktok Nowを安全に使うための注意点について解説していきます。
TikTokの危険性も危惧されている
TikTok Nowと同じ開発・運営会社であるTikTokは、諸外国でその危険性を危惧されており、軍人や公職に就くものは利用を禁止されているケースも珍しくありません。
そのため、TikTok Nowに関しても危険性がないとは言い切れず、開発・運営会社の拠点が中国にある以上、その国の法律に基づいて政府に情報提供せねばならないこと、政府に対する情報開示・アクセスへのハードルが非常に低いことから、政府に対しての情報漏洩の可能性が十分あり得ます。
また、2022年に入ってから著名人のアカウント乗っ取りが相次いでいること、TikTokから他のサービスのパスワード情報が漏れる可能性がある(クリップボードの情報取得など*プライバシーポリシーに記載あり)ことから、セキュリティ面での危険も示唆されており、ネットショップのユーザーなどもリスクが高いと考えられるでしょう。
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個人情報の映り込みなどに注意
加工せずにすぐに投稿する、猶予が3分しかなく10秒の動画も上げられるという性質上、個人情報が映り込んでも気づかず投稿してしまう可能性が高いです。
これにより、TikTok Nowで繋がっているフォロワーに住所がバレてストーカーに発展したり、一緒に写っていた友達に被害が及んだりする可能性も十分あり得ます。
また、大勢の人がいる場所で投稿することにより、他者の肖像権を侵害する可能性もあるなど、個人情報や他者の権利を侵害する可能性が高く危険です。
12歳以上でないと利用出来ない
TikTok Nowは、12歳以上でないと利用出来ません。
12歳に年齢が達していない場合は利用しないようにしましょう。
情報が漏れる前提で利用する
実際にあったとされるトラブル
- 政府から求められれば情報を開示しなければいけない事実
- 同じ開発・運営であるTikTokではあらゆるTikTokのデータにアクセス出来るMasterドメインがあることが発覚した
- 北京の職員がアクセスされるとノーチェックで中国共産党がアメリカのユーザー機密データを使用できる
- 13歳以下の子供の情報を違法に収集しTikTokが訴訟に負けた事実
- 個人を特定出来る情報を米国から違法・秘密裡に中国に転送したことで集団訴訟を起こされ、和解金で和解する
上記のような実際に起こったトラブルや報じられた問題の危険性を考えると、情報が漏れずに利用することは難しいと考えられます。
しかし、漏れても問題がない情報しか持たない、漏れてもそこまで気にしないといった場合は、TikTok Nowを利用したところでそれほど問題にならないでしょう。
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