WebミーティングアプリZOOMにはファイルを共有したり、転送する機能があります。
便利な機能ですが利用する際には注意すべき点がいくつかあります。今回は利用時の注意点を含めてZOOMでファイルの共有や転送をする方法を解説していきます。
ZOOMのミーティング設定については以下の記事を参考にして下さい。
⇒ZOOMのマイミーティング設定ではどんなオプションを付けられる?おすすめ設定を紹介!
Contents
ZOOMでファイルを共有する
ZOOMのファイル共有に関して画面共有、ホワイトボード、注釈という機能があります。
ビデオ会議をする際にこれらの機能を使うことでスムーズな情報共有ができ、会議を円滑に進めることができるようになります。
画面を共有する
ZOOMはミーティングに参加者のPC画面を他の参加者と共有できる機能があります。
今回は最も使われていると考えられるGoogle Driveの資料を画面共有する方法を解説します。
まず下部ツールバーの「画面を共有」を選択してクリックします。
画面共有のメニューが出てきます。
ベーシック
現在の画面、ホワイトボード、iPhone/iPadの画面共有ができます。ファイルをいくつも切り替えながらミーティングを行う場合には「画面」が適しています。
詳細
画面の一部共有、サウンドのみ共有、第2カメラの映像を共有できるメニューです。画面の一部共有はプライベートな情報がPC共有画面に映り込まないようにする対策になります。
「ファイル」を選択してクリックします。各種クラウドサービスが表示されます。今回はGoogle Driveを選択します。
次に表示される画面でConnectを選択します。
ZOOMに権限を許可するか否かの画面が出ます。「認可」を選択します。
使用するGoogle Driveのアカウントを選択します。
権限付与の画面が出ます。許可を選択してクリックします。
さらに確認画面が出てきます。「許可」を選択してクリックします。
共有したい資料を選択してクリックします。
「Share screen」を選択してクリックします。画面共有が開始されない場合には「Visible for all」にチェックを入れて再度試してください。
画面共有が開始されました。
ホワイトボードを共有する
画面共有のメニューの「ベーシック」から「ホワイトボード」の項目を選択してクリックします。
「共有」を選択します。
ホワイトボードの共有が開始されます。ホワイトボードには文字や図、スタンプを書き込むことができます。リアルタイムで図を描いて説明する際などに重宝します。
共有中に注釈をつける
画面共有中に表示されるツールバーから「コメントを付ける」を選択してクリックします。
ホワイトボード共有時と同じツールバーが表示されます。ホワイトボードと同じように文字、図、スタンプを資料に書き込むことができます。
共有する際の注意点
共有する際、画面に様々な情報が映り込む場合があります。
それらの情報が様々なトラブルを起こす可能性があります。一部だけ画面共有をする、ミーティングへ入るためのリンクをSNSなどで公開しない、新しい参加者が入ってこないようにするなどして予防策を講じましょう。
画面共有時には周囲に部外者がいない環境で行うことを参加者に徹底することで多くのトラブルを避けることができます。
機密情報に注意
会社では役職によって閲覧できる情報が異なることもあるかと思います。ビデオミーティングに会社の上層部しか知ることのできない情報が共有画面に映り込んだ場合には混乱が生じるかもしれません。
個人情報に注意
画面共有時に何らかのパスワードやID、あるいは他人に見せるつもりの無い情報が映り込む可能性があります。それらが外部に流出すると不正アクセスなどを引き起こすこもしれません。
ZOOMでファイルを転送する
ZOOMはチャットからファイルを参加者に送信して直接ファイルを共有することができます。
この機能を使う場合には事前に設定をしておく必要があります。ここでは設定と転送の方法、ファイル制限と注意点を解説します。
ファイルの送信機能をオンにする
ZOOMトップページのマイアカウントを選択してクリックします。
アカウントページから「設定」を選択してクリックします。
ミーティング設定の一覧から「ファイル送信」の項目を有効にしましょう。
右側のタブが青色になっていればチャットでのファイル送信は有効になっています。これでファイルを転送することができるようになりました。
チャットでファイルを転送する
ミーティングアプリの画面下部のツールバーから「チャット」の項目を選択してクリックします。
チャット欄が開かれます。チャット欄の詳細を選択してクリックします。
「ミーティング内でファイルを共有する」を選択します。ファイル選択画面が開くので共有するファイルを選択しましょう。これでチャットでファイルを転送できました。
ファイルの制限
ZOOMで送れる容量制限1GBが最大の容量です。ファイルの種類には特に制限などはないです。
小さいファイルやすぐに共有したい資料であればチャットで送信しても問題はありませんが、後述するセキュリティ上の懸念から容量の大きいあるいは重要な資料はクラウドサービスで共有する方が良いでしょう。
また転送できるファイルタイプを制限できる機能がZOOMにはあります。この機能によって予期せぬ参加者からマルウェアなどの不正なファイルが転送されるのをおおよそ防止できます。
ファイルタイプの制限についてはまずZOOMのミーティング設定を開きます。アカウントページの設定を選択してクリックします。
ミーティング設定のミーティングにて(基本)の項目にある「ファイル送信」の項目中の「指定のファイルタイプのみを使用できます」の欄にチェックを入れてください。
チェックを入れると入力欄が表示されます。入力欄にミーティングで使うファイルタイプのみを入力してください。
不審なファイルタイプは「.com、.exe、.bat、.cmd、.pif、.scr」です。これらのファイルタイプを許可するファイルタイプに含めなければ不正なファイルの転送を予防できます。
ファイルタイプの入力が終わったら「保存」をクリックします。これでファイルタイプの制限の設定が完了します。
転送時の注意点
ZOOMは非常に使いやすいミーティングアプリですが使い方を誤るとそのセキュリティに懸念が生じます。ZOOM間のやりとりは暗号化されていますが企業の機密情報を扱う水準に届くほどではありません。ファイル転送時には送るファイルをZIP化した上で解凍パスを設定しておくべきです。
しかしミーティング中にZIP化の操作をするのは煩雑で現実的ではありません。外部に知られたくないファイルはZOOMを経由させず、よりセキュリティが強固なGoogl Driveなどのクラウドサービスを用いるようにしましょう。
ココに注意
機密でない、容量の少ないファイルの送信にのみチャット転送は適しています。
ファイルを共有・転送できないときの対処法
ファイルの共有や送信は設定で制限されている場合があります。自分がミーティングのホストであれば設定を変更しましょう。ホストでない場合はそのミーティングルームで設定されている制限を遵守するようにしましょう。何らかのエラーで共有・転送できない場合もあります。
ファイルが共有できないとき
ZOOMのバージョンが最新でない場合に画面共有のエラーが起こりがちです。バージョンが古ければ更新しておきましょう。
ZOOM有料版ではグループHD映像の設定がオンになっている可能性があります。
アカウントページから「設定」を選択してクリックします。
ミーティング設定の一覧を下にスクロールします。
グループHD映像の設定が無効になっていることを確認してください。
その他の要因としてネット回線の速度が足りていない場合が考えられます。ZOOMはHQビデオで600kbps/1.2Mbps (上り/下り)、ギャラリービュー用で1.5Mbps/1.5Mbps (上り/下り)のネット環境を推奨しています。WiFiでは回線速度が足りないこともあります。その場合にはPCの回線を有線にしましょう。
ファイルが転送できないとき
ミーティンググループの管理者がファイル送信を制限している場合にはファイル転送はできません。ファイル転送したい場合にはそのグループの管理者にその旨を伝えて制限解除を要請しましょう。
ミーティング設定で暗号化が有効になっている場合も転送機能を使うことはできません。設定から暗号化機能をオフにしましょう。
これらの設定はミーティング設定にあります。
アカウントページの「設定」を選択してクリックします。
ミーティング設定のページを下にスクロールしてください。
「ミーティングにて(基本)」の項目に暗号化の設定欄とファイル送信の可否の設定欄があります。ファイルを転送したい場合には暗号化の設定を無効にしてファイル送信の設定は有効にしておく必要があります。
その他、ネット回線が不安定である場合も転送できなくなります。通信環境を改善しましょう。
ZOOMが古いバージョンであると様々なエラーが起きがちです。ZOOMを最新バージョンにすると転送のエラーが改善する場合もあります。
ファイルの送信設定が表示されない
前述のミーティング設定が有効になっている場合には「送信する」の項目がチャット欄に表示されなくなります。ミーティング設定を見直して転送を制限している項目を無効にしましょう。
ファイルの共有停止
ツールバー下部、「■共有の停止」をクリックすることですぐに画面共有を停止することができます。共有の再開は容易であるため何か映り込むべきでないものがあった場合にはすぐに使ってよい機能です。
ファイルの転送はミーティング設定(ファイル送信設定または暗号化設定)を有効にすることで転送機能を制限することができます。
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