国税庁を騙る詐欺が昨今急激に増加しています。
この記事では、「【督促状】滞納した税金がございます。」の詳細と対処法について解説していきます。
Contents
「【督促状】滞納した税金がございます。」という詐欺メールが届く
「【督促状】滞納した税金がございます。」という詐欺メールが届くケースがあります。
本文
このメールの全文は下記の通りです。
【督促状】滞納した税金がございます。
国税庁
あなたが納税すべき国税等につきましては、いまだ納められていません。
以下のリンクをアクセスし、記載されている方法で直ちに全額を納税の上、御連絡ください。
https://cutt.ly/QXu9Pv2
また既に金融機関等で納税された場合も必ずご連絡ください。期限までに納税の確認ができない場合、(国税通則法37条)により財産を差し押さえます。なお、指定期限にかかわらず、緊急を要する場合等には差押さえを執行することがあります。
〇指定期限 202〇年〇月〇日 まで
この期限までに納付の確認ができない場合には滞納処分が執行されます
(連絡事項)
納税確認番号:****○○○○
滞納金合計:50000円
納付期限:202〇/〇/〇
最終期限:202〇/〇/〇(支払期限の延長不可)
*本メールは、「国税電子申告・納税システム(e-Tax)にメールアドレスを登録いただいた方へ配信しております。
なお、本メールアドレスは送信専用のため、返信を受け付けておりません。ご了承ください。
発行元:国税庁
Copyright(C)NATIONAL TAX AGENCY ALL Rights Reserved.
送信元が国税庁
「【督促状】滞納した税金がございます。」というタイトルから始まるメールの送信元は国税庁となっています。
しかし、国税庁となっている送信元の確認を行うと、ドメインが日本のものでなかったり、明らかに国税とは関係なさそうなメールアドレスとなっていたりするケースがほとんどです。
Vプリカでの支払いを要求される
クレジットカードやネットバンキング、コンビニエンスストア払いなどの支払い設定に横線が引かれており、Vプリカでの支払いしか出来ない表示になっています。
この支払い方法には、「メンテナンスに伴うサービス一時停止」と書かれており、一時的に停止していると思われがちですが、常にメンテナンス状態となっており、実質Vプリカを使った支払いしか出来なくなっている状況です。
アクセスするだけでも危険
メールに記載されているURLをクリックすると、偽サイトにアクセスさせられます。
メールアドレスや電話番号、名前の入力欄などもあることから、現金を騙し取られるだけではなく個人情報も盗み取られること、偽サイトにアクセスするだけでスパイウェアに感染する可能性があるため、個人情報の入力を行わなくても盗まれる心配があることから、絶対にアクセスしないように気をつけてください。
クリックしたらどうなるのか
メールを開いただけなら全く問題ありません。
しかし、メールを開いて添付されているURLをタップすると、偽サイトにアクセスされてスパイウェアなどに感染し、情報などを盗まれる可能性があります。
また、偽サイトではメールアドレスや電話番号、名前などの入力欄があるため、そうした欄に個人情報を記入することで情報が盗まれる可能性が高いこと、支払いを行ってしまうとそのままお金が騙し取られてしまうなどの危険性があります。
「【督促状】滞納した税金がございます。」という詐欺メールが届く原因
「【督促状】滞納した税金がございます。」という詐欺メールが届く原因は、詐欺業者に自分のメールアドレスなどの情報が洩れており、そういった業者が国税庁を騙ってお金を騙し取ろうと連絡しているというものです。
「【督促状】滞納した税金がございます。」という詐欺メールが本物か見分ける方法
「【督促状】滞納した税金がございます。」という詐欺メールが本物か見分ける方法について解説していきます。
そもそも把握していない督促状がメールで届くのがおかしい
そもそも自分が把握していない状態でメールの督促状が届く時点でおかしいです。
こうした督促状は、メールで送られてくるにしても、郵送や電話でされた後であること(督促状が来る自覚があるはず)、本物であれば添付ファイル・URLなどないはずであること、添付されているURLがおかしいこと、税金の滞納などの連絡がメールに来る場合は送信元がe-Taxであることなどの点でおかしいと判断出来ます。
アドレス、URLの比較や見分け方
アドレスや送信元
本物:e-Tax(国税電子申告・納税システム)‹info@e-tax.nta.go.jp›
偽物:国税庁
e-Taxにメールアドレスを登録している場合に税金関連のメールが届く場合は、本来であればe-Tax(国税電子申告・納税システム)が送信元となります。
また、今回の例だと添付されているURLが「https://cutt.ly/QXu9Pv2」となっていますが、ドメインの語尾が「.ly」つまりリビアの国別コードトップレベルドメインとなっており日本の国税庁からのメールのはずなのに不自然です。
なお、官公庁のドメインは「.jp」つまり日本の国別コードチップレベルドメインであるケースがほとんどです。
つまり、仮にURLが添付されていたとしても、本来であれば「jp」ドメインである可能性が高く、今回のURLはおかしいということになります。
なお、送信元のメールアドレスに関しては、送信元をタップすることで詳細が確認出来ます。
支払い方法がVプリカはおかしい
クレジットカードやネットバンキング、コンビニエンスストア払いが常時メンテナンス扱いとなっており、Vプリカを使った支払いしか行えないようになっています。
税金を支払うのにVプリカしか使えないという点がそもそもおかしいため、これで詐欺だと判断可能です。
滞納金合計が50,000円であるケースが多い
滞納金の合計が50,000円と表示されているケースが多いです。
もし、表示されている金額が50,000円である場合は特に気を付けると良いでしょう。
支払い期限が極端に短い
支払い期限が当日中または翌日中など極端に短いものである、というのも詐欺の特徴です。
今回のものに関しても、支払い期限が当日または翌日中であるケースであるためその点でも詐欺と気づけるでしょう。
「【督促状】滞納した税金がございます。」という詐欺メールが届いた場合の対処法
「【督促状】滞納した税金がございます。」という詐欺メッセージが届いた場合や支払ってしまった場合の対処法は下記の通りです。
対処法
- 無視する
- メールを削除する
- メールの受け取り制限をする
- 迷惑メールとして報告する
- 消費生活センターや警察に相談する
詳しい対処法に関しては下記の記事をご覧ください。
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